コラム
ふんどしマンが行く【武州正藍染】工場見学
2018.12.04
先日ふんどしマンが、埼玉は羽生市にある小島染織工業さんに伺いました!
工場の周辺は田園地帯で、のどかな風景が広がっています。古き良き、歴史のある建物は100年以上も前から建っているそう。
さあ、早速中に入っていきましょう!
ご案内いただくのは小島染織工業株式会社 代表取締役の小島秀之さんです。
手作業で糸をほぐし、糸を芯から染め上げる
一本一本の糸を芯までしっかりと染めて織物にするのが武州藍染の特長。
こちらは綛上げ機といい、糸を輪っか状の「綛(かせ)」と呼ばれる束にする機械です。一本一本の糸を芯までしっかりと染めるために、糸を写真のように輪っか状にして、この後さらに手作業で一本ずつほぐれるように叩き広げていきます。
こちらが藍染の染料です。2mもの深さがあるそう!
独特な匂いがします、、!染料はずっと注ぎ足して使っているので、新たな藍にはだせない深みがあるとのこと。
色の違いは染める回数によって異なってくるそうです。
こちらは一回目の染料に染めた色です。意外にもエメラルドグリーンのような色をしていますね! (私たちのために染める作業を止めて待っていてくれたそうです!粋な計らいありがとうございます!)
ふんどしマンはふんどし一丁なので爽やかに見えますが(!?)、結構な熱気があります。夏場の工場内は40℃以上にもなるとのこと!
糸染は機械を使って行いますが、一本一本の糸の芯までしっかりと染まるように、ここでもまた絞った後は手作業で一本ずつに ほぐれるよう広げていきます。
染料に浸す→絞る→手作業でほぐす、、、を繰り返すことにより綺麗な藍色が出てくるのですね!
やわらかい織物の風合いを守るシャトル織機
染めた糸は織機にかけられる形にするため、不具合がないかどうか目視で確認しながら再度巻き取っていきます。
機械とはいえ、人の目視によるチェックが入ることで糸切れなどのエラーをしっかり確認しているんですね。
ここまできてやっと織りの工程に入ります!
こちらの織機はとても貴重なもので昭和40年代に製造された坂本式自動織機₍シャトル織機₎と呼ばれるもの。
現代、主流になっているレピア織機やエアージェット・ウォータージェット織機などと比べると一日に織れる量はなんと1/25!
それでもこのシャトル織機を使うのは柔らかく温かみのある風合いと品質を守るためとのこと。職人さんのものづくりへの熱意を感じます。
武州正藍染でできた製品が渋くてかっこいい!
藍染生地に柄の入ったものや、暖簾まで。布の面積を大きく取ると染めの風合いを堪能できます。
工場に併設されている小島屋ショップでは、オリジナル商品もお買い求め頂けます。
この蔵は旧帝国ホテルでも使われていた大谷石で出来ていて、天井も高く広々とした空間になっています。藍の色のグラデーションと、経年変化(メイクブルー)を表現したコレクションのワンピースとトートバッグがとってもかわいい、、、!!
糸を藍色に染めてゆき、織り上げるところまで見学。140余年にわたって藍染織物の伝統を守るその姿はとてもかっこよく、働いている皆さんの真剣な眼差しが印象的でした。
実際に足を運ぶと生産者の方の想いが伝わってきて、同じく日本伝統であるふんどし作りにも より熱が入りますね、、、!
ということで、小島染織工業さんとのコラボで武州正藍染の生地を使ったふんどしを製作しました!
こちらのオンラインショップよりお求めいただけます。是非素敵な藍色のカラーと肌に馴染む柔らかな風合いをお楽しみください。
やたら格子 | あさぎ |
やたら格子は、あえて濃淡のむらが出るように染めた糸で織った最新の生地。 上質な履き心地のふんどしになりました。 |
あさぎは作務衣に使用されている生地として、丈夫さと、美しさを兼ね備えた、多様性に富んだロングラン生地。薄さ、履き心地がとても良いふんどしになりました。 |
小島染織工業株式会社
本社・工場 〒348-0024埼玉県羽生市大字神戸642-2
http://www.kojimasenshoku.com/